ミレニアル世代とは? その特徴や仕事への価値観、キャリアの志向を解説
ミレニアル世代は1980年〜1990年代中頃に生まれた人々を指します。2024年時点では20代後半~40代前半の人が該当し、仕事においても中心的な役割を担う世代ですが、これまでの世代とは考え方が異なることが特徴です。
本記事では、ミレニアル世代の概要に加え、特徴や仕事に関する価値観について詳しく解説します。ミレニアル世代が注目する、人生をより豊かにするための考え方にも触れているため、ぜひ参考にしてください。
ミレニアル世代とは?
ミレニアル世代は1980年〜1990年代中頃までに誕生した世代のことです。1000年の区切りを表す「千年紀(millennium)」が呼称の由来となっており、2000年以降に成人した、もしくは社会に出た世代を指します。
1965~1980年頃に誕生した「X世代(ジェネレーションX)」に続く世代であることから、ミレニアル世代は「Y世代(ジェネレーションY)」と呼ばれることもあります。
2024年1月時点でミレニアル世代に該当するのは20代後半~40代前半の人です。2025年からはミレニアル世代以降が日本の労働力人口の半数以上を占めるといわれており、今後の社会において影響が大きい世代として注目されています。
ミレニアル世代に見られる特徴
ミレニアル世代は生まれた時から便利な物に囲まれ、インターネットやテクノロジーの発展とともに育ちました。そのため、人・物に対する見方や価値観が大きく変化した世代ともいわれています。
ミレニアル世代に見られる主な特徴は以下の通りです。
- ITリテラシーが高い
- 価値観の多様性を尊重する
- 社会問題への意識が高い
ここでは3つの特徴について詳しく見ていきましょう。
ITリテラシーが高い
ミレニアル世代はそれまでの世代と比較してITリテラシーが高いといわれています。
この世代はインターネットやデジタル機器が急速に発展した時代とともに成長してきました。そのため、学生時代からパソコンや携帯電話に親しんでいる人が多く、既存のデバイス操作に加え、新たなテクノロジーにも柔軟に対応できることが特徴です。
基本的にインターネットで情報収集をする癖がついており、買い物や世界の人とのコミュニケーションなどもWeb上で行います。SNSを活用してきた世代であることから、情報収集だけでなく情報発信も得意です。
価値観の多様性を尊重する
ミレニアル世代は一人ひとりの「個」を認めて、価値観の多様性を尊重する傾向が強いです。インターネットやSNSの普及によって、国内外を問わず幅広い価値観の人とコミュニケーションを取れる機会が多かったことが要因の1つだと考えられています。
ミレニアル世代は多様な価値観への共感性が高く、様々な意見を柔軟に受け入れることが可能です。また、多様性を理解しているからこそ、自分自身も「他の人とは価値観や個性が異なる」という認識を持っているケースもあります。
社会問題への意識が高い
ミレニアル世代は社会問題への意識が高い傾向にあります。この世代は、アメリカの同時多発テロ(2001年)やリーマン・ショック(2008年)、東日本大震災(2011年)を学生時代もしくは社会人になってから経験しています。
同時に、インターネットやSNSを活用する過程で、世界中で発生している出来事の情報を得ることが多かったことも、社会問題への当事者意識が高まった要因といえるでしょう。
ミレニアル世代の中には社会問題の情報をインプットした上で、SNSなどを利用して、特定の社会問題について自ら発信している人もいます。
ミレニアル世代が持つ「仕事」に関する価値観
ミレニアル世代は自身が育った環境の影響で、ITリテラシーや柔軟性、変化への適応能力などが高い傾向があります。そのため、「仕事」に関しては以下のような価値観を持っています。
- ワークライフバランスを重視
- 業務効率への意識が高い
- 業務の目的や背景の共有が必要
どの価値観も1つの型や考え方にとらわれず、多様性が表れていることが大きな特徴です。ここでは3つの価値観について、詳細を確認していきましょう。
ワークライフバランスを重視
ミレニアル世代は、これまでの終身雇用や年功序列といった日本企業ならではの慣習が変化しつつある中で社会人生活を送っていることから、ワークライフバランスやプライベートの時間の確保を重視する人が多い傾向があります。また、1つの企業に長期間勤めることや、昇進・昇格へのこだわりも少ないことが特徴です。
そのためか、就業先を選ぶ際には、時間外勤務や休日出勤が少なく、有給取得率や充実した福利厚生を基準とする人も多くいます。就業先に対しても柔軟な働き方で自分らしく働くことや、プライベートの充実を求めます。
業務効率への意識が高い
ミレニアル世代はITリテラシーが高く、プライベートの時間を重視したいこともあり、業務における効率性を意識しています。
例えば、業務は見て覚える方法よりも、マニュアルで理解する方法を好む傾向が高いです。仕事を進める際にはただ会社の命令に従うのではなく、より効率化できる方法を模索します。施策を思いついた際には、上司にも積極的に提案をすることもできるでしょう。
ミレニアル世代が円滑に仕事を遂行するためには、業務のマニュアル化を進めることに加え、改善点についての意見交換などのコミュニケーションも必要になります。
業務の目的や背景の共有が必要
ミレニアル世代は興味のある出来事・分野について、インターネットやSNSで納得するまで調べることが習慣化している世代です。そのため、仕事においても手順の説明だけでなく、なぜこの業務が必要なのかといった目的や、その背景まで深く理解したいと考える人が多い傾向があります。
ミレニアル世代は業務手順の指示だけでは適切な動き方が分からず、業務を円滑に進められないという人も少なくありません。あらかじめ業務の目的や背景を把握しておくことで、予期せぬトラブルが起こった際にも、柔軟な対応ができるようになります。
ミレニアル世代に注目される「パラレルキャリア」
多様な価値観を持ち、柔軟な働き方を望むミレニアル世代は、本業と並行して行う「パラレルキャリア」という活動に注目しています。パラレルキャリアは自分の人生を豊かにするための選択肢の1つですが、具体的な言葉の意味を把握できていない人もいるでしょう。
ここではパラレルキャリアの詳細とそのメリットについて、実践する人側と企業側双方の視点から解説します。
- パラレルキャリアとは
- パラレルキャリアのメリット
- パラレルキャリアによる企業側のメリット
パラレルキャリアとは
パラレルキャリアとは、本業を持ちながら、第二の活動をすることです。第二の活動はスキルアップや、ボランティア活動のような社会貢献など、必ずしも収入を目的としない様々な場所での活動を指します。
パラレルキャリアと副業の大きな違いはその目的です。副業の目的は「収入を得ること」であるのに対し、パラレルキャリアの目的は「自己実現をすること」にあります。近年は社会情勢が目まぐるしく変化しており、企業の規模を問わず先行きが読めないことから、将来のリスクを軽減するためにパラレルキャリアに取り組む人が増えてきています。
パラレルキャリアのメリット
パラレルキャリアを実践するメリットは以下の通りです。
- 知識や経験を新たに得られ、キャリア形成を目指せる
- 本業へのポジティブな影響が期待できる
- 新たな人脈形成にもつながる
パラレルキャリアは本業と並行してスキルアップやボランティアといった第二の活動を行います。そのため、経済的に安定した状態を保ちながら、本業とは異なる分野で新たな知識や経験を積み、今後のキャリアに活かすことが可能です。
活動をしていく中で視野や人脈が広がり、本業に役立つこともあるでしょう。パラレルキャリアを行うことは、自身の強みや可能性を増やすことにもつながります。
パラレルキャリアによる企業側のメリット
企業側が従業員のパラレルキャリアを認めるメリットとしては以下の3つが挙げられます。
- パラレルキャリアで得た知識や経験を本業で活かせる
- 人材育成の効率化につながる
- 離職防止の効果となるケースもある
パラレルキャリアは従業員が自社以外の環境に身を置き、自ら経験を積む仕組みのため、企業にとっては教育にかかるコストを抑えつつ、効率の良い人材育成が可能です。
従業員が第二の活動で得た知見を本業で活かせるようになれば、イノベーションの創出などによる組織の活性化を期待できます。また、本人の仕事へのモチベーションが高まり、離職防止の効果もあるでしょう。
ミレニアル世代は多様性の象徴として時代をリードする存在
ミレニアル世代はインターネットやテクノロジーの急速な発展とともに育ったため、ITリテラシーが高く、多様な価値観を尊重する傾向があります。仕事に対しては、ワークライフバランスを重視し、業務効率化を図りたいという価値観を持っています。
ミレニアル世代は多様性を象徴している世代であり、これからの時代をリードする存在でもあるともいえるでしょう。
そのような特色を持つミレニアル世代のキャリア形成の1つが、本業と並行して行うパラレルキャリアです。パラレルキャリアの形成は自己実現にもつながることから、取り組む人が増えつつあります。
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